歯科予防について
歯科予防の時代がやってきた!!
歯科診療においてこれまでは「すでに進んでしまった疾患をどう治療するか」ということばかり取り組んできました。
しかし、これからは「どうして、何が原因で悪くなったのか」、「どのようにして防いでいくか」という観点で歯科治療を考えていきませんか?
PMTCについて
患者様から次のような質問を受けることがあります。
毎日真面目に歯を磨いているのに虫歯や歯周病になるのはどうしてですか?私の磨き方が悪いからですか?
患者様が毎日きちんとブラッシングをしていても残念ながら虫歯や歯周病の予防には限界があり完全にできない理由があるのです。
その謎ときは(バイオフィルム)と言われるヌルヌルとした細菌が集まって歯の表面に膜を張ったものが原因だからです。
そして、(バイオフィルム)は、お口の中のPHを酸性にし虫歯や歯周病をより起こしやすい状態に変化させてしまうからです。
虫歯や歯周病が治りにくいのはこの(バイオフィルム)の存在が重要なカギになっています。
さらに、このバイオフィルムは歯ブラシだけでは無くしきれず、ましてうがい薬や塗り薬で取り除くのは困難なので、専用の機械と研磨剤使って取り除かなければなりません。
つまり、PMTCを行うことは虫歯や歯周病の予防に大変効果のある大切な治療なのです。
PMTCは1度だけでなくいつまでも綺麗で健康な口でいられるように定期的にうけられることをお勧め致します。
歯科予防のためにPMTC(着色除去、う歯予防剤による研磨、フッ素塗布全てを行います)
歯の表面に付着し、成熟したプラークは「細菌バイオフィルム」であることが分かってきました。このフィルムは細菌が分泌する多糖体に守られ、強力に付着するため、歯ブラシではなかなか取り除くことはできません。また、他の異物の侵入を拒否する性質があるため、付け薬、うがい薬などの効果も限定的です。
PMTCはこのバイオフィルムをはがす手段として最も能率的かつ効果的な方法と考えられています。
- PMTC(Professional Mecanical Tooth Cleaning)とは?
- 歯科医師、歯科衛生士などの専門家により、様々な器具とフッ化物入りペーストを用いて、全てに歯面とその周囲のプラーク(歯垢)を除去する方法です。
- 効果は?
- 虫歯、歯周病予防の効果だけでなく、歯の表面がツルツルして気持ちいばかりでなく、歯肉の腫れの痛みを抑え、歯の延命効果も期待できます。
- PMTCの費用は?
- 患者様のリスク、歯の汚れ具合によって様々なケースがあります。詳しいことはご相談ください。
定期検診について
やっと歯科治療が終わったとほっとしたら、6カ月ぐらいたったらまたメンテナンスに来てくださいねと言われ、なんでまた歯医者に通わなければならないのと思われたことがあると思います。お気持ちはわかるような気がしますが、それには訳があるのです。
お口の中を破壊する要素には虫歯菌、歯周病菌、そして嚙む力(咬合力)などがあり絶えずお口の中は過酷な環境下に置かれています。
例えば炭酸水やかんきつ類の好きな方は酸性度が強く長時間口の中に停滞すると歯が溶けやすく虫歯になりやすくなります。
食物をかみ砕くときお口の中では上下の歯が激しくぶつかり合い、熱い食べ物や冷たい飲み物が繰り返し入ってきます。この厳しい環境下では虫歯治療後に入れた詰め物、被せ物は変形し、歯との間に目に見えない小さな隙間が生じてしまいます。その小さな隙間から虫歯菌が侵入して、新たなむし歯を作ってしまいます。
この再発した虫歯は以前治療した部分よりむし歯の進行した分だけさらに大きく歯を削ることになります。
この再治療などを繰り返してしまうと神経治療、被せ物治療などしなければならなり最終的に歯はを失わなければならなくなります。
せっかく大切な時間と費用をかけて行った治療を無駄にしないためにも、予防、定期検診の意義を正しく認識して、行動を起こしましょう。