国民皆歯科健診について
皆様もテレビや新聞などでご存じの方もいらっしゃると思いますが、この程経済財政諮問会議で国民皆歯科健診の具体的な検討や口腔健康管理の充実などが明記されました。
以前から当医院では口腔疾患と全身疾患の関係について以前から説明してまいりましたが、国もやっと、全身の健康と口腔内の健康が密接に関連していることに注目してまいりました。
以前から歯科に関心があり定期検診を受けている方は別として、患者様の中には歯科の必要性に関心がなく義務化?のイメージで拒否反応を感じる方もいるかもしれません。
しかし歯科健診を受けることによりいわゆる普通の虫歯、歯周病だけでなく、口腔がん、かみ合わせから分かる身体のゆがみ、そして口腔内の状態から全身の健康に悪影響を及ぼすものなど思わぬ発見をすることがあります。
また、1ミリリットル当たり1億個の細菌が含まれているので高齢者に多い唾液の誤嚥も誤嚥性肺炎に関係します。
これらは口腔内にはいろいろな要素が密接ににかかわっていることを示しています。
更に、今回の新型コロナウイルスに関しても、重症化しやすいのは、糖尿病、高血圧や心疾患などの基礎疾患を抱える人に加えて歯周病も重症化に関係することがわかってきました。
新型型コロナの肺炎で亡くなった方の口腔内から大量の歯周病菌が見つかったことも報告されています。
そのメカニズムは歯周病菌などは口腔粘膜のたんぱく質を破壊しウイルスが細胞に侵入させやすくしウイルス感染を助長させる働きをするからです。。
実はこの事実は以前からインフルエンザに関して言われてきたことでなかなか患者様には情報が伝わってない様に感じています。
簡単に例を示しましたが、歯と口の中の細菌やその毒性物質は、循環器、呼吸器、消化器などに広がりほぼすべての臓器に慢性炎症を起こします。通常の状態ではそれらが生活習慣病の危険因子ですが、急性の炎症疾患下では免疫暴走を起こし感染症にによる重篤な臓器障害を起こすといわれています。
以上のような件関しましてはこれからも研究が進んでくると思います。
今までなかなかお口の健康に関心を持たれなかった方、歯医者が苦手な方も重い腰を上げることがご自分の健康を守るために必要であることをご理解下さい。
当医院においては大学病院との連携も行い、皆様のお役に立つべく歯科健診に力を入れております。ご利用ください。